経済格差が大きな要因

戦乱のインドシナ半島から、かつて多くの戦災孤児たちがアメリカに渡りました。日本でも、戦後の混乱期には日本人女性と米兵らとの間に生まれた「混血児」を、養子縁組のために渡米させる運動がありました。国境を超えた養子縁組はどこか、戦争や社会の混乱と結び付いていました。

ところが、現代の養子縁組には、経済的な問題を抱えた国や、市場開放されたばかりの国からの国際養子斡旋が多く、経済の圧倒的な「南北格差」を一つの大きな要因として、成り立っているようにみえる。

米国に限らず、フランスや英国、ドイツといった西側の先進各国では、国際養子縁組の数がどこも伸びる傾向にあり、外国の赤ちゃんへの「需要」は世界的に広がっている、と思われます。

そして政治的な混乱、経済的な苦境、野放しの政府、といった「弱い国」や「隙のある国」に狙いは集中します。

中米のグアテマラも200~400人の子を送り出す供給国でしたが、「赤ちゃんが臓器提供に利用されている」といった新聞報道で国民の怒りが爆発、米国人に対する投石騒ぎに発展しました。